私はこのカフェの主。名前はまだ無い。

俗に言う、古民家カフェを営んでいる。

長らくお店をやっていると、様々な人がやって来ます。

この間も、カメラをぶら下げた一見おしゃれな初老の紳士（頭は薄い）が

お店に入るなり、未だオーダーもしないのに、

品のある格調高いコーヒーカップにしてくれと言う。

今流行りの「ふるカフェ系」擬きのような雰囲気だ。

炒れたてのコーヒーをそのカップで出し、どうするのか見ていると、

テーブルのいろんな場所に置き、物撮りをしているようだ。

ちょっと覗かせてもらうと、下手くそで、とてもとても見れたものではない。

しかし、そこはお客様だ、「お上手ですね。器も引き立ちますね～。」

透かさず、「写真は解りませんが！」と追い打ちをかけた。